99年の演劇シーンの最後を飾る野田秀樹の新作登場!
野田地図第7回公演「パンドラの鐘」
世紀末の演劇界に、意欲作を次々と放ってきた野田秀樹。その待望の新作「パンドラの鐘」が、この秋、世田谷パブリックシアターに登場します。
NODA・MAPとしては、番外公演を含め10作目となるこの作品は、「Right Eye」(98年12月?99年1月上演)に続く書き下ろしで、21世紀の野田演劇の方向性を探る意味でも、発表が待たれていた作品です。
◆ものがたり◆
物語の舞台は、大平洋戦争開戦前夜の長崎。歴史の謎に惹かれ、考古学者たちが掘り出したのは、土深く埋もれた巨大な古代の鐘。
その鐘の姿から、歴史から遠く忘れ去られた古代王国と、
鐘と一緒に葬られた古代の秘密が浮かび上がる。決して覗いてはならなかった「パンドラの鐘」に記された王国滅亡の謎とは?そして、古代の光の中に浮かび上がった<未来>の行方とは・・・?
注目のキャスティングは、最近、映画、ドラマ等、舞台以外での活躍も際立つ堤真一、宝塚退団後、独自のスタンスで着実に新境地を切開いてきた天海祐希。このスケールの大きな二人の顔合わせもエキサイティングですが、加えて、「赤鬼」での清新な演技が今も鮮やかな印象を残す富田靖子、「キル」以来の再登場となる巧者・劇団☆新感線の古田新太、大人計画の鬼才・松尾スズキが役者として初めてのだ作品に出演!さらに、舞台のみならず、TVドラマでも味のある存在感が光る銀粉蝶、入江雅人、八嶋智人など、99年の締く括りに相応しい、NODA・MAPならではの魅力的な顔ぶれが揃いました。
また、この「パンドラの鐘」には、今年の演劇界最大の話題がもうひとつ。この作品を、NODA・MAPの公演とほぼ同時期のシアターコクーンで、蜷川幸雄氏が全く違うキャスティングで演出・上演するという刺激的な企画が進行しています。
東京の代表的なふたつの劇場を舞台に展開する、演劇界のふたりの<N>氏による演出の競作は、世紀末から21世紀への大きなエネルギーとなることは間違いありません。
古代から昭和初期へと時空を超えて、人々の思いを刻み込む<パンドラの鐘>の謎。この物語は、まず世田谷パブリックシアターNODA・MAP公演で開幕します。
今年を締め括るこの話題作に、どうぞご期待ください!
【合同制作発表】
7月9日(金)「パンドラの鐘」合同制作発表が開催。野田秀樹演出、出演のNODA・MAP版、そして、蜷川幸雄氏演出のシアター コクーン版、両公演の出演者が勢ぞろいしました。
今年最大の話題作にふさわしく、200名以上の報道陣、関係者が集まる中、演出家、出演者の抱負が語られました。