松たか子・藤原竜也・小林聡美をはじめ、キャスト全員がNODA・MAP初出演!
最強+フレッシュなキャストを得て、NODA・MAP 久々の本公演がいよいよ始動!『古事記』をモチーフに繰り広げられる待望の新作に秘められたメッセージとは!?
NODA・MAP第9回公演「オイル」作・演出 野田秀樹
NODA・MAPスペシャルステージ「2001人芝居にせんひとりしばい」(2001年2月公演)上演以後、新国立劇場での「贋作・桜の森の満開の下」上演、歌舞伎「研辰の討たれ」の脚本・演出、「売り言葉」作・演出(大竹しのぶ一人芝居)、そして、「RED DEMON」を携えての英国演劇界への本格的デビューやオペラ「マクベス」演出のニュース等々、この2年間の野田秀樹は、その創作基盤であったNODA・MAPを離れ、個人としての演劇活動を中心に歩んでいくかのような印象が強かったかもしれません。
伝統や制約、そして国境や言葉の壁さえも軽々と踏破し、前進を続ける野田の姿に大きな声援を送りながらも、「野田ワールドの醍醐味をNODA・MAPの大きな劇空間で味わいたい・・・」とある種の寂しさを感じていたファンの皆さんも多かったのではないでしょうか。
その待望の「NODA・MAP第9回公演」が、いよいよ動き始めました!常々、野田自身が『NODA・MAPは自分が一番自由にやりたいことができる場所』と語っている通り、彼が今いちばん書き残したいテーマ、伝えたい思い、そして、やってみたかった演劇的アイデアに満ちあふれた<NODA・MAP新作>の登場です!
この作品のためのワークショップは、「国ゆずりの話とされる『古事記』は実は国盗りの話」という野田の自由な発想から始まりました。神話で語られる舞台『出雲』のどこに「国を盗る」理由が埋まっていたのか、、、その必然性をワークショップの積み重ねの中で探っていくうちに、『砂漠から噴き出す石油』というイメージが大きく広がっていき、『オイル』というタイトルが誕生しました。
しかし、この物語は、神話の『出雲の国』ではなく、1945年夏の終戦前後の島根県を舞台に語られます。
人類初の原爆が投下され、日本は降伏。混乱の島根の地に「アメリカ占領軍」進駐し、征服する者たちと征服される者たちが生まれます。その島根の人々の思惑に、『出雲』古代人たちの影が複雑に交錯。時空を超えて、幾重にもイメージを重ね、ひとつの大きなうねりが生み出されます。
この世界を体現する出演者たちは、全員がNODA・MAPに初登場、というフレッシュな顔ぶれ。しかも、全員がワークショップからこの作品創りに参加してきたという最強のメンバーたちです。
最強かつフレッシュなキャストの力を得て、『国』という大地に噴き上がるオイルのイメージに、野田秀樹がどんな壮大なメッセージを託しているのか・・・。『“パンドラの鐘”の続編みたいな話・・・』という野田の言葉をヒントに、久々の大空間のダイナミズムの中で、その答えを見つけてください。